更新: 2026-08-31 20:00

実機記録 / 2026-08-23 / 検証機

Windows 11 で
LightJockey が全部動いた

2006 年の照明卓ソフトと、2006 年の USB-DMX インターフェース。ドライバーの署名も無く、ライセンスドングルも無い。それが Windows 11 Pro の上で、光も音も出るところまで通った。

対象機 検証機 / Windows 11 Pro 22H2 (22621.4317) 機器 Martin Universal USB-DMX2 ソフト LightJockey 2.7 区分 限定公開・社内資料

01通ったもの

DMX 出力 / 自作プログラム

純正 usbdmx.dll を直接呼ぶ

7,712 / 0

180 秒・両ポート・25Hz。成功 7,712 回、失敗 0 回。
LightJockey を一度も起動せずに出力。

DMX 出力 / LightJockey 本体

2×512 Out / Status Ok

2 × 512

両ポートへショーの実データを出力。
ドングル無し・Detect DMX Hardware 抜き。

音声 / メディアプレイヤー

差し替えシムで再生・位置同期

299,233 ms

MCI で waveaudio を開き、1 秒ごとに再生位置を LJ へ返す。
Load → Play → Stop まで全段往復。

02認識できている証拠

LightJockey の Hardware Setup ダイアログ。Configured Hardware の Type が Universal USB-DMX、Address が N/A、Status が Ok、DMX Channels が 2x512 Out。Interface 一覧に Universal USB-DMX Interface が 1 行。下に DMX 出力値のグリッドがあり 144 51 255 195 55 27 74 などの値が並ぶ。右下に Windows 11 Pro バージョン 22H2 OS ビルド 22621.4317 の情報。
LightJockey 自身が「Universal USB-DMX / Status Ok / 2×512 Out」と表示している。Interface 一覧にも Universal USB-DMX Interface が 1 行で並ぶ。下は同時刻の DMX 出力値、右は OS の版数(Windows 11 Pro 22H2 / ビルド 22621.4317)。
※ 会場コードネーム・キューリスト名・キュー名・音源名が写る領域は切り落としてある。
2 台の DMX モニターの実画面。左がユニバース 4 で ch512 が 002、右がユニバース 5 で ch512 が 001。両方とも ch001 が 116 で一致し、他のチャンネルは全て 000。どちらも受信 38Hz。
2 ポート同時送信の確認画面。左=ユニバース 4(ch512 = 002/ポート1)、右=ユニバース 5(ch512 = 001/ポート0)。両方の ch001 が 116 で揃っている——同じカウンターが同じ瞬間に両ポートへ届いている証拠である。他の 510 チャンネルは全て 000、受信はどちらも 38Hz。ポートの取り違えが無いこと・2 系統が同期していること・余計なチャンネルを触っていないことが、この 1 枚に同時に写っている。

03効いた判断

半日行き詰まっていたものが動いた。効いたのは新しい技術ではなく、調べる方向を変えた 3 回の判断だった。

  1. USB のバイト列を当てにいくのをやめた

    WinUSB でバルクへ直接書く方法は、書き込みが 799 回すべて成功するのに DMX が 1 ch も変化しなかった。「書けた」は「受理された」ではない。総当たりは既にデバイスを 2 回落としている道なので、正解を持っている純正 DLL を呼ぶ側に回った。

  2. 動かない原因を、直前に自分がした操作から探した

    LightJockey が USB を認識しなかったのは、この日の午前に Setup > Hardware Setup を開いて OK を押したからだった。それだけで設定ファイルの TXD が 11 から 0(None)に落ちる。直したのは 1 行。ハードウェア側ばかり疑って、アプリの設定を見に行っていなかった。

  3. 自分で検算できる目を先に作った

    DMX モニターの Web UI が ws://<ip>/ws で全チャンネルを配信していると分かったので、それを読む道具を書いた。「送る → 自分で読んで確かめる」が閉じたことで、実機確認のたびに人を待たなくてよくなった。ポートの取り違えもこれで一発で分かる。

04導入のしかた

別の PC でやるなら —— 導入キットが 1 本にまとめてある

ここに書いた手順は全部、実行できる形にして配布物にしてある。ドライバー 3 本と 2010 年版 usbdmx.dll を同梱しているので、インストール CD を探す必要はない。詳しくは項目18の導入キット取扱説明書を参照。

LightJockey_USB-DMXドライバー導入_2026-08-23.zip   12.7 MB
  取扱説明書_LJ_USB-DMXドライバー導入.html
  00_はじめにお読みください.txt

★これ 1 本では足りないことがある。このキットは DMX が出るところまで。用途に応じて他のキットと組み合わせる。

手順

zip を「すべて展開」し、USB-DMX を挿してから上から順に実行するだけ。

順実行するもの何をするか
1check.cmd何も変更せず、6 項目を [OK] / [NG] で診断する。まずこれ
2step1_reboot_nosign.cmd署名強制を無効にして再起動する
3—再起動後の画面を進む(下の表)
4step2_install_drivers.cmdドライバーを 2 本とも入れる。★この特別な起動のうちに実行する
5step3_setup_lightjockey.cmdWinDriver へ付け替え+usbdmx.dll 差し替え+TXD=11。通常起動でよい
6check.cmd全部 [OK] になれば完了

step1 のあと、再起動後の画面の進み方

トラブルシューティング
  → 詳細オプション
    → スタートアップ設定
      → 再起動
        → キーボードの [7](7) ドライバー署名の強制を無効にする)

キットを使わず手でやるなら

署名強制を切った起動中に、この 2 本を順に実行するだけである。片方だけでは付け替わらない。

順ファイル入るもの
1 USBDMX WIM7-64.exe
32bit 機は lUSBDMX WIN7.exe
Jungo WinDriver 6 本体 —— windrvr6.sys / wdapi921.dll / VC++2005 SP1 / 設定ツール
2 Martin Universal USB-DMX
DriverInstall.exe
デバイス用 INF。ドライバーストアに oemNN.inf として登録され、VID_11BE の PID_F028 / F0A8 を WinDriver に結びつける

2 本目で「このドライバーソフトウェアをインストールしますか」という警告が出る。「インストールする」を選ぶこと。署名が無いための警告で、断ると入らない。

入ったかどうかの確認

Test-Path C:\Windows\System32\drivers\windrvr6.sys      1本目
Test-Path C:\Windows\SysWOW64\wdapi921.dll              同上
pnputil /enum-drivers | Select-String "usb-dmx2"        2本目
Get-PnpDevice | ? FriendlyName -like '*USB-DMX*' | ft Status,Service

最後の行が OK / WinDriver6 になっていれば完成。WINUSB のままだと LightJockey からは見えない(step3 が付け替える)。

成立している条件

どれか 1 つでも欠けると動かない。再構築するときはこの 4 つを揃える。

条件値外すとどうなるか
ドライバー2 本とも入れる
USBDMX WIM7-64.exe
+ DriverInstall.exe
片方だけでは付け替わらない
デバイスの割り当てWinDriver6
(oem111.inf)
WinUSB のままだと純正 DLL から見えない
LJ_run\usbdmx.dll2010 年版
91,520 B
WDAPI921 と組む方。2006 年版は未検証
Hardware.IniTXD=11USB を一度も見に行かない
署名強制を切った起動は最初の一度きり

2006 年のデバイス INF には署名が無いため、導入時だけドライバー署名の強制を解除して起動する必要がある(Windows 10 x64 でも同じ)。ただし署名を要求されるのはドライバーストアへの登録の一度だけで、登録が済めば以後は通常起動のまま付け替えられる。再起動のたびにやり直す必要はない。

05次に触る人へ

Setup > Hardware Setup は開くだけで壊れる

この窓は開いて OK を押しただけで TXD が現在値で保存され、一致しない方の USB 設定キーが削除される。exe の逆アセンブルで確定している挙動。用が無ければ開かない。開いたら Cancel で閉じる。画面カタログ採取のように「全部の窓を開けて回る」作業では、この窓だけ必ず除外する。

「書き込み成功」を「受理された」と読まない

USB のバルク書き込みは、デバイスが中身を理解できなくても成功を返す。成功回数が伸びていることは、動いている証拠にならない。出力側を実際に観測して確かめる。

実機の常駐プロセスを止める前に、使用中でないか確認する

検証のつもりで Stop-Process -Force を実行したら、そのとき実際に再生中だった(1 分 22 秒の地点で音が切れた)。状態出力ファイルを先に読めば「位置報告が 1 秒ごとに進んでいる=再生中」と即座に分かった。状態を外から見える場所へ出す仕組みは、自分が壊す前に読むためにもある。

06残っていること

項目状況
DMX 入力向きの切り替え方法が未解明。USB の alternate setting では切り替わらないことは実測で確定(切替は成功するのに両ポートとも出力を続ける)。純正 DLL 側のコマンドで切り替わる可能性が高い
LJ 2.110.5 / Elation 2.200WIBU のライセンスドングルが無く Demo mode。DMX ハードウェアの行が全てグレーアウトする。ライセンス不要で動くのは 2.7 系まで
2006 年版 usbdmx.dll今の構成では 2010 年版を使っている。2006 年版でも通るかは未検証

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