USB-DMX が LightJockey から見えなくなったとき

Martin Universal USB-DMX / USB-DMX2 / LightJockey 2.7 / Windows 10・11 ― 2026-09-21 版(VirtualStore による「直したのに直らない」を追記) スタッフ限定

まず、これだけ

前は使えていたのに、LightJockey が USB-DMX を認識しなくなった。デバイス マネージャーでは「正常」と出ている——そんなときは、USB の口を元に戻す必要はありません。今の口のまま、下の順に進めてください。

直ったかどうかの確かめ方 LightJockey の Setup > Hardware Setup を開いて、Type が Universal USB-DMX、Status が Ok なら直っています。
この窓は必ず Cancel で閉じてください(OK を押すと USB の設定が消えます)。

7〜11 は、導入キット「LightJockey_USB-DMXドライバー導入」と、同じ Drive フォルダの「自動復旧(ドライバー導入済みの PC 向け)」の zip に入っています。入れ方の手順は、そちらの 案内_自動復旧の入れ方.html にまとめてあります。

zip はこちらの Google ドライブ フォルダにあります: 共有フォルダを開く

よくある原因 3 つ

原因何が起きているか
① USB の口を変えたWindows は USB の口ごとに別の機器として覚えます。新しい口には、Windows が選んだ別のドライバー(WinUSB 版・Martin Professional 2017 年)が自動で入ります。LightJockey 2.7 は Jungo WinDriver 版のドライバーでしか USB-DMX と話せないので、見えなくなります。デバイス マネージャーでは「正常」と出るので、壊れたようには見えません。
WinUSB 版は、新しい LightJockey 2 と一緒に入る「Martin Driver Package」のものです。これが入っていない PC(旧 LightJockey 2.7 だけの PC)では起きません——口を変えても最初から使えます。
② LightJockey の設定が USB を見に行かなくなったLightJockey のフォルダの Hardware.Ini にある TXD が 11(Universal USB-DMX)でなくなると、LightJockey は USB-DMX を探しに行きません。起動時の USB の警告で Save and continue を押したとき、Setup > Hardware Setup で OK を押したときなどに書き換わります。
③ 挿した口で、機器として見えていないデバイス マネージャーに「不明な USB デバイス(デバイス記述子の要求に失敗しました)」と出る、または何も出ない。USB-DMX が最初の名乗りを Windows に返せていない、電気の段階の失敗です。ドライバーや 7 では直りません。ハブを外して、PC 本体の別の口へ挿してください。挿した直後に何度も外れては付く個体もあります(音が止むまで待つ)。

①が起きると LightJockey の起動時に USB の警告が出ます。そこで Save and continue を押すと②も起きる——という形で、2 つ同時に起きることがあります(2026-09-19 に r5 で実際にそうなりました。下の「実例」)。

確かめる順番

順見るところ正しい状態
1デバイス マネージャーに「Martin Universal USB-DMX2」が出ているか出ている
「不明な USB デバイス」や、何も出ないなら③
2「Martin Universal USB-DMX2」がどの分類の下にあるかJungo か サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー の下
「ユニバーサル シリアル バス デバイス」の下なら①
3LightJockey のフォルダの Hardware.Ini の TXDTXD=11
0 や行が無いなら②
4LightJockey を 2 つ起動していないか・ほかに USB-DMX を使うソフトが動いていないか1 つだけ(USB-DMX は 1 つのソフトしか掴めません。後から起動した方は認識しません)
5LightJockey の Setup > Hardware Setup(必ず Cancel で閉じる)Type Universal USB-DMX / Status Ok

2〜5 は 7_自動で直す.cmd がまとめて見て、直せるものは直します。LightJockey のフォルダは、現場の機体ではふつう C:\Program Files (x86)\Martin Professional\Martin LightJockey です。開発用の機体(r5 など)では、LightJockey を作業コピーから起動していることがあります——その場合は起動に使っているフォルダの Hardware.Ini を見てください。

直し方 A 自動で直す(おすすめ)

ファイルすること
7_自動で直す.cmdいま点検して直す。ダブルクリック → 管理者の確認に はい。途中で「ドライバー ソフトウェアの発行元を確認できません」と出たら このドライバー ソフトウェアをインストールします を押してください。
8_自動復旧を仕込む.cmd以後は自動で点検して直す。Windows の起動時・ログオン時・新しい USB 機器が付いたとき・5 分おきに、画面を出さずに点検します。一度実行すれば以後はずっと働きます。
9_自動復旧を外す.cmd自動の点検をやめる。
10_WinUSB版を外す.cmdどの口でも最初から LightJockey 2.7 用にする(WinUSB 版がある PC だけ)。確かめで y(全角の「y」や「はい」でも可)と入れて Enter。
11_WinUSB版を戻す.cmd10 を元に戻す(新しい LightJockey 2 などを使うことになったとき。そのあと 9 も)。

7・8 が直すもの: ①ドライバーを Jungo WinDriver 版へ付け替える / ②TXD を 11 に戻す / (まれに)WinDriver の窓口 ROOT\JUNGO\0000 が消えていれば作り直す。LightJockey を 2 つ起動しているときは、直さずに知らせます。③(機器として見えていない)は直せません。

なぜ 10 があるのか WinUSB 版が入っている PC で 7(や 8)がドライバーを付け替えると、Windows は今挿していないほかの口に「次に挿したらドライバーを入れ直す」印を付けます。入れ直しでは署名つきの WinUSB 版が選ばれるので、前に直した口でも、別の口で直した後に挿すと WinUSB 版に戻ります。8 が入っていれば十数秒で直りますが、口を変えるたびに同じことが起きます。10 で WinUSB 版を Windows から外すと、選べるのが Jungo 版だけになり、どの口でも最初から使えるようになります。
安全のための決め事
  • 直すのは USB-DMX が挿さっているときだけです(使っていない機体の設定は変えません)。
  • LightJockey を起動している間は Hardware.Ini に触りません(閉じたあとの点検で直ります)。
  • 直すのは usbdmx.dll が入っている LightJockey のフォルダだけです(別の版の LightJockey が入っていても触りません)。
  • Hardware.Ini は書き換える前に Hardware.Ini.<日時>.bak として控えを取ります。
  • 10 は、Jungo 版のドライバーが入っていない PC では何もせずに止まります(外すと USB-DMX に当てるドライバーが無くなるため)。
  • 結果は C:\ProgramData\LjUsbDmxRepair\latest.txt に出ます(10・11 は winusb.log)。[NG] の行が直せなかったものです。
  • ドライバーの付け替えで確認の窓が出る機体では、自動(8)ではそこだけ直せません(窓が画面に出ないため)。latest.txt に [NG] が出ていたら、機体の前で 7 を実行してください。

直し方 B 手で直す

B-1 元の USB の口へ戻す(①のとき)

前に使えていたときの口へ挿し直すと、その口に残っている前のドライバーで動くことがあります。ただし、別の口で 7 を実行した後は、元の口でも WinUSB 版に戻ります(上の「なぜ 10 があるのか」)。戻して直らなければ A か B-2 へ。

B-2 今の口にドライバーを当て直す(①のとき)

  1. デバイス マネージャーで「Martin Universal USB-DMX2」を右クリック →「ドライバーの更新」
  2. 「コンピューターを参照してドライバーを検索」→「コンピューター上の利用可能なドライバーの一覧から選択します」
  3. 製造元が Jungo の「Martin Universal USB-DMX2」を選んで「次へ」(確認の窓が出たら インストール)
  4. 「Jungo」か「サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー」の下へ移れば完了

一覧に Jungo のものが無いときは、ドライバー自体が入っていません。導入キットの install_driver.cmd から入れ直してください。

B-3 TXD を 11 に戻す(②のとき)

  1. LightJockey を閉じる(開いたまま直すと、閉じるときに上書きされることがあります)
  2. メモ帳を管理者として開き、LightJockey のフォルダの Hardware.Ini を開く
  3. [HARDWARE] の中の TXD= の行を TXD=11 にして保存(行が無ければ [HARDWARE] の次の行に足す)
  4. LightJockey を起動して、Setup > Hardware Setup で Universal USB-DMX / Ok を確認(Cancel で閉じる)

導入キットの step3_setup_lightjockey.cmd でも同じことができます。

B-4 機器として見えていない(③のとき)

  1. ハブを使っていれば外して、PC 本体の口に挿す
  2. 挿したら音が止むまで 10〜20 秒触らない
  3. 別の本体の口に挿し直す(口によっては見えないことがあります)
  4. それでも「不明な USB デバイス」になるときは、USB ケーブルを替えてみる

直したはずなのに「起動のたびの USB 警告」が消えないとき

設定(Hardware.Ini の TXD)を直したのに、LightJockey を開くたびに USB の確認が出て止まる――という場合、直した先を LightJockey が読んでいない可能性があります。

なぜ起きるのか

LightJockey 2.7 は古い作りのソフトで、Windows の新しい権限の仕組みに対応していません。 そのため、管理者でないときに C:\Program Files (x86)\Martin Professional\Martin LightJockey\ の下へ設定を書こうとすると、 Windows が書き込みを黙って別の場所へ回します。これをファイル仮想化(VirtualStore)と呼びます。

回された先は、そのパソコンを使っている人ごとに次の場所です。

C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\VirtualStore\Program Files (x86)\Martin Professional\Martin LightJockey\Hardware.Ini

やっかいなのは、一度この「影」ができると、読み出しもそちらが優先されることです。 つまり Program Files 側をいくら直しても、LightJockey が見ているのは影の方なので、 設定は変わらないままになります。

直し方

  1. LightJockey を閉じます(開いたままだと、閉じるときに上書きされて元に戻ることがあります)。
  2. 配布物の 12_起動時警告を直す.cmd を実行します。 2026-09-21 版から、この影の側も一緒に点検して直すようになりました。
  3. LightJockey を開き直します。警告が出なければ直っています。

直す前の設定は、同じフォルダに Hardware.Ini.<日時>.bak として残ります。消さずに取ってあります。

USB-DMX を使うパソコンでは何もしません

この修正は「USB-DMX を挿していないパソコンで、設定だけが USB を探しに行っている」状態を直すものです。 USB-DMX が挿さっているパソコンの設定は触りません。 また、あとから USB-DMX を挿した場合にそなえて、自動復旧の仕組み (8_自動復旧を仕込む.cmd)を入れておくと、挿した時点で設定が自動的に戻ります。

この 12_起動時警告を直す.cmd は「LightJockey 道具一式 一発インストール手順」の 配布キットに含まれています。

起きないようにする

覚えておいてほしいこと
  • USB-DMX を使う機体には 8_自動復旧を仕込む.cmd を一度実行しておく。①②が起きても十数秒で直ります。
  • 7 の画面に「WinUSB 版が入っている」と出た機体で、旧 LightJockey 2.7 だけを使うなら、10_WinUSB版を外す.cmd。どの口でも最初から使えます。
  • USB-DMX はハブを通さず本体の口に。挿したら音が止むまで待つ。
  • LightJockey の起動時に USB の警告が出ても、Save and continue は押さない(Continue with current configuration を押す)。
  • Setup > Hardware Setup は、見るだけなら必ず Cancel で閉じる。OK を押しただけで USB の設定が消えます。

実例(2026-09-19・r5)

いつ起きたこと
08-23USB の口 6 番に Jungo WinDriver 版のドライバーを当てて、使える状態にした
09-18 08:34USB-DMX が口 6 番から 10 番へ挿し替えられた → 10 番に WinUSB 版が自動で入り、LightJockey から見えなくなった(①)
09-19 18:45USB-DMX を 10 番に挿し直し(まだ WinUSB 版のまま)
09-19 18:49Hardware.Ini が書き換わり TXD=0 に(②)。起動時の USB 警告で設定を保存したとみられる
19:05口を 6 番へ戻した → ドライバーは直った。②は 7_自動で直す.cmd の点検で「作業コピーの TXD=0」と 1 か所だけ指された
20:096 番に挿し直すと、17 秒のあいだに 6 回外れては付いた(③の仲間。この個体はどの口でも挿した直後に何度か外れると後で分かった)
20:2110 番に挿したまま 7 → Jungo 版へ付け替え・TXD=11。LightJockey が USB-DMX を読み込んだ
20:33〜20:36使っている最中に 10 番で 32 回外れた → 別の口へ移し、7 で直した
20:478 で自動復旧を仕込んだ
20:49元の 6 番へ戻すとWinUSB 版に戻っていた(7 が付けた「入れ直し」の印のため)→ 自動復旧が 13 秒で直した
21:1010 で WinUSB 版を外した
21:14・21:16使ったことのある口・初めての口のどちらでも、最初から Jungo 版が入った(自動復旧の出番なし)
21:17ハブ経由で挿すと「不明な USB デバイス(デバイス記述子の要求に失敗しました)」(③)→ 本体の口に挿し直して OK

ほかの原因でないことも確かめました——USB-DMX を掴んでいる別のソフトは無し(取り合いではない)、WinDriver の窓口 ROOT\JUNGO\0000 は健在、LightJockey の DLL は本物。
WinUSB 版がもともと入っていない現場の PC では、同じ日に口を変えても最初から使えていました。

参考

TXD の値の意味

Hardware.Ini の [HARDWARE] TXD が、どのハードウェアを使うかを決めています。

TXD意味
0 / 1 / 7None(出力ハードウェア無し)
5LightJockey PCMCIA
10LightJockey USB(MartinUSB.dll)
11Universal USB-DMX(usbdmx.dll)← USB-DMX を使うときの値

ドライバーの 2 種類

種類デバイス マネージャーの分類LightJockey 2.7 から
Jungo WinDriver 版(2006・2009 年)Jungo / サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー使える
WinUSB 版(Martin Professional 2017 年・martincontroller.inf・「Martin Driver Package」に入っている)ユニバーサル シリアル バス デバイス使えない(新しい LightJockey 2 はこちらを使う)

WinUSB 版が入っている PC では、新しい口に挿したとき(と、入れ直しの印が付いた口に挿したとき)に Windows が署名つきの WinUSB 版を選ぶため、①が起きます。WinUSB 版が入っていない PC では、Jungo 版しか選べないので起きません。