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Roland VC-1-DMX — ホームページ / 映像 / 資料 一覧

整理日:

概要

Roland の VC‑1‑DMX Video Lighting Converter に関する公式ページ、マニュアル、映像デモ、仕様まとめ、利用上の注意点を整理した一覧です。リンク先は外部サイト(Roland、YouTube、B&H など)へ移動します。

1. 公式ホームページ / 製品紹介

項目内容リンク
製品紹介(Roland Pro A/V) VC‑1‑DMX の概要、機能、用途など Roland Pro A/V 製品ページ
日本語版サポート & ダウンロード 取扱説明書、アップデータ、ドライバー、Preset Map など Roland 日本語サイト(VC‑1‑DMX)
製品発表プレスリリース VC‑1‑DMX の技術解説、仕様説明など Roland プレスリリース

2. マニュアル・技術資料・ダウンロード

資料名言語概要 / 備考
オーナーズマニュアル(English) 英語 製品の基本仕様、各部名称、操作方法など — ダウンロードページ
VC‑1‑DMX Configuration Software(オンライン) 英語 VC‑1‑DMX Tool の使い方(チャンネル設定、操作説明) — オンラインマニュアル
クイックスタートガイド 英語 / 多言語 USB 接続、ファームウェア更新、初期接続手順 — サポート記事
中国語マニュアル(例) 中国語 中国圏向けのマニュアル(各部・設定の説明) — 例: manuals.plus のページ
PDF 仕様 / 製品説明資料 英語 B&H などに掲載された製品仕様 PDF — B&H 製品ページ

3. 映像・チュートリアル・デモ

タイトル / 内容 概要 リンク
Roland VC‑1‑DMX Tutorial
製品の接続、設定、操作手順のデモ
Introducing the Roland VC‑1‑DMX
プロモーション映像・製品紹介
Roland VC‑1 シリーズ動画集
公式チュートリアル/デモクリップ
VC-1 DMX Sound Input 0 テスト
季節カラー 8 色ベースの音楽調光試験映像。Sound Input 0 プリセットのリズム追従を確認。
VC-1DMX 音楽同期試験 クリスマス試験1
クリスマスシーンを想定した季節パレットと音楽同期の挙動確認。点滅タイミングやカラー遷移を収録。

4. 製品の特徴・仕様まとめ

項目内容
入力 / 出力HDMI 入力、HDMI THRU、ステレオ RCA、USB(設定用)、MIDI IN、DMX 出力(3/5 ピン)
分析 / 制御映像を最大 32 色領域で解析し、輝度や色変化を DMX 信号に変換
DMX チャネル最大 512 チャネル設定可能(設定ツールでカスタマイズ)
プリセット / スイッチDIP スイッチでプリセットマップを切替可能。詳細はマニュアル参照
ファームウェア更新USB 経由で VC‑1‑DMX Tool により更新可能
対応映像最大 1080p 等(詳細は公式仕様を確認してください)
用途例クラブ、ライブイベント、宴会場、パーティなど映像と照明の連携演出

5. ビート・フラッシュ機能(SW 5)— 技術解説

VC-1-DMX の SW 5(Beat Flash) は、音声入力からビート(リズム)を検出し、照明をフラッシュ(瞬間的に点滅)させる機能です。DIP スイッチで簡単に ON/OFF を切り替えられます。

📌 SW 5 の設定と動作

SW 5 設定動作
OFF ビート・フラッシュを無効化。照明は映像/オーディオレベルに応じた通常の制御のみ行われます。
ON 音声から検出したビートに同期して、照明が短時間フラッシュ(瞬間的な明るさのピーク)を行います。ビート検出のタイミングで DMX 出力が急激に上昇し、視覚的なインパクトを強調します。

🎵 ビート検出の仕組み

VC-1-DMX は内蔵の音声解析エンジンにより、以下のような処理でビートを検出します:

🔧 VC-1-DMX Tool での詳細設定

PC接続時に VC-1-DMX Tool を使用すると、より詳細なビート検出パラメータを調整できます:

設定項目説明
Audio Filter Settings 各周波数帯域(15バンド)のカットオフ周波数、ゲインを個別調整。低域を強調するとバスドラムやベースに反応しやすくなります。
Beat Sensitivity ビート検出の感度調整。高く設定すると微細なビートも検出、低く設定すると強いビートのみ反応。
Flash Duration フラッシュ(照明のピーク)の持続時間。短いほどストロボ的、長いほど穏やかな光の変化。
Refractory Period ビート検出後の不応期(次のビートを検出するまでの最小間隔)。短すぎると連打状態、長すぎると間引かれます。

💡 ビート・フラッシュの実用例

🎛️ 実装例:EDM 4つ打ちビート → 特定 DMX チャンネルへのストロボ出力

EDM / クラブシーンで最も一般的な使い方である、4つ打ちキック(Kick Drum)に同期したストロボフラッシュを特定の DMX チャンネルに出力する具体的な設定方法を解説します。

📋 システム構成の前提

🔌 ステップ1: DMX チャンネルマッピングの設計

VC-1-DMX Tool を PC に接続し、DMX Channel Setting 画面で以下のようにチャンネルを割り当てます:

DMX CH機能割り当てビート連動
CH 1 Master Dimmer 全体の明るさ制御 🔴 ビート時に 255 へ急上昇
CH 10 Strobe Flash ストロボ専用チャンネル 🔴 ビート時に 200~255(最大フラッシュ)
CH 17-19 RGB (Area 1) メインフロア照明 🟡 ビート時に R/G/B いずれかを強調
CH 20-22 RGB (Area 2) ステージ照明 ⚪ 映像同期のみ(ビート非連動)

⚙️ ステップ2: Audio Filter Settings の調整

キックドラム(通常 50~100 Hz)を正確に検出するため、低域フィルターを最適化します:

フィルターバンド周波数範囲Low CutHigh CutGain
Band 1-2 20~80 Hz 20 Hz 80 Hz +6 dB
Band 3 80~150 Hz 80 Hz 150 Hz +3 dB
Band 4-15 150 Hz ~ (標準) (標準) 0 dB

※ Gain を上げすぎるとノイズも検出されるため、実際の音源でテストしながら微調整してください。

🎚️ ステップ3: Beat Flash パラメータの設定

パラメータ推奨値(EDM 4つ打ち)説明
Beat Sensitivity 70~85% EDM の強いキックを確実に検出しつつ、ハイハットなどの誤検出を抑制
Flash Duration 50~80 ms 短すぎると見えない、長すぎるとチカチカ感が薄れる。120 BPM なら約 60 ms が最適
Refractory Period 250~300 ms 4つ打ち(120 BPM = 500 ms間隔)の半分以下に設定。連打を防ぎつつビートごとに反応
DMX Update Rate 40 Hz(25 ms) DMX フレームレートを上げることで、ビート検出から出力までの遅延を最小化

🔄 ステップ4: DMX 出力パターンの設定

VC-1-DMX Tool の「DMX Channel Setting」→「Beat Flash Output Pattern」で、ビート検出時の各チャンネルの振る舞いを定義します:

【ビート検出時の DMX 出力プロファイル】

CH 1 (Master Dimmer):
  - 通常時: 180 (70%)
  - ビート検出瞬間: 255 (100%) → 50ms 後に 180 へ減衰

CH 10 (Strobe):
  - 通常時: 0 (OFF)
  - ビート検出瞬間: 230 (高速フラッシュモード) → 80ms 後に 0 へ

CH 17-19 (RGB Area 1):
  - 通常時: 映像同期(例: R=120, G=80, B=200)
  - ビート検出瞬間: 全色を 1.5倍 ブースト(R=180, G=120, B=255)
  - 60ms 後に通常値へ減衰

CH 20-22 (RGB Area 2):
  - ビート非連動(映像同期のみ維持)

📊 タイミングチャート(120 BPM = 4つ打ち)

時間 (ms)イベントDMX CH1DMX CH10視覚効果
0キック検出1800通常
5ビートフラッシュ開始255230💥 ストロボ点灯
55フラッシュ終了1800通常に戻る
500次のキック検出255230💥 再フラッシュ
555フラッシュ終了1800通常
1000次のキック…繰り返し

🎯 最適化のコツ

🔗 応用パターン

⚠️ 安全上の注意

💡 ビート・フラッシュの実用例(その他)

⚠️ 注意事項

🔗 関連資料

詳細な設定手順やパラメータの意味は、公式マニュアルの以下のセクションを参照してください:

6. 利用上の注意点 / ヒント

7. VC‑1‑DMX Tool スクリーンショット

VC‑1‑DMX Tool による詳細設定画面の例です。オーディオフィルターや DMX チャネルマッピングのインターフェースを確認したい場合にお役立てください。

VC-1-DMX Tool の Audio Filter Settings 画面
Audio Filter Settings: 各フィルターのローカット/ハイカット周波数を個別に設定可能。ライブ会場の音響に合わせた最適化に使用します。
VC-1-DMX Tool の DMX Channel Setting 画面
DMX Channel Setting: 512 チャネルのマップを可視化し、エリアごとの色(赤=Red、緑=Green、青=Blue)を色分け表示。シアンのハイライトはコピー対象、薄いグリーンは現在選択中のエリアを示します。
赤セル: 各エリアの Red 出力(例: CH17, 20, 23...)
緑セル: 各エリアの Green 出力(例: CH18, 21, 25...)
青セル: 各エリアの Blue 出力(例: CH19, 22, 26...)
グレー系: システム / ユーティリティ(Master Dimmer, Tempo, Audio Mixer などの共通制御)
茶セル: SETTING Switch Status(DIPスイッチの状態をDMX上で確認)
ピンク: Copy 操作で複製対象としてマークされた範囲
シアン系: 現在選択中のエリア範囲(Pasteや編集の対象ブロック)

8. シーズンプレビューモード — 実例(VC‑1‑DMX)

Season Preview Mode のラストセクションを 8 コマの均等レイアウトに再構成。各コマは文字情報を保持したまま、彩度・コントラストを底上げしフラットな枠で囲むことで、CG ボードのような統一感を出しています。

Season Preview Mode - VC-1 DMX の8コマCGレイアウト
Season Preview Mode — VC‑1‑DMX: 8コマのパネルを均等配置し、照明とスクリーンの同期感を強調。フラットな枠とわずかなグロウで CG ルックを実現。