ArtNet Monitor M5 取扱説明書

LAN に流れている Art-Net(照明の DMX 信号)を、M5Stack 風の大きな画面で 1 ユニバースずつ確認するモニターです
2026 年 8 月 22 日 版  /  Windows 10・11(64bit)用  /  .NET のインストール不要(自己完結版)  /  一覧に戻る

本書について

1. このソフトについて

Art-Net は、照明の制御信号 DMX を LAN(イーサネット / Wi-Fi)に乗せて送る業界標準の規格です。本ソフトは、その LAN 上を流れている Art-Net を受け取り、512 チャンネルぶんの値を画面いっぱいのマス目で表示します。現場で「信号がちゃんと届いているか」「どのチャンネルが上がっているか」を目で確かめるために使います。

ArtNetMonitorM5 画面
実際の操作画面
項目内容
動作環境Windows 10 / 11(64bit)
.NET のインストール不要(単体で動く形で配布しています)
ネットワークArt-Net を送っている機器と同じ LAN に接続されていること
受信するものArt-Net(UDP ポート 6454)/ 表示は 1 窓につき 1 ユニバース
照明への影響ありません(受信専用。何も送信しません)
同時に開ける窓最大 16 窓(それぞれ別のユニバースを表示可能)

1-1. 似たソフトとの使い分け

ソフト向いている用途
ArtNet Monitor M5(本書)1 ユニバースを大きく・見やすく。窓を並べて複数ユニバースを監視
ArtNet Multi Monitor Recommended最大 16 ユニバースを1 つのアプリの中に並べて一望する
ArtNet Monitor 5121 ユニバース 512ch を 1 画面で詳細に見る

2. 配布物の中身

ファイル内容
ArtNetMonitorM5.exe本体(自己完結。これ 1 つで動きます・約 49MB)
install.batインストール(C:\tool_cs\ArtNetMonitorM5\ へコピー+スタートメニュー登録)
uninstall.batアンインストール
INSTALL_JP.txt / README.txtインストール手順の要約(本書の短縮版)
取扱説明書_ArtNetMonitorM5.html本書

3. インストール手順

★はじめに必ずお読みください ―― zip は「展開してから」使ってください。
zip ファイルをダブルクリックすると中身が見えますが、それは「中を覗いているだけ」で、まだ展開されていません。 その状態のまま install.bat を実行すると、Windows が一時フォルダへ勝手に展開して動かすため、 あとでその一時フォルダが消えて動かなくなることがあります。 必ず右クリック →「すべて展開」で普通のフォルダへ取り出してからお使いください。
1お渡しした zip を右クリック →「すべて展開」で、デスクトップなどに展開します。
2展開したフォルダの中の install.bat をダブルクリックします。
3「WindowsによってPCが保護されました」という青い警告が出たら、「詳細情報」→「実行」を選びます。
(社内ツールで Microsoft の署名がないために出る、一般的な警告です。)
4黒い画面が出るので Enter キーを押して進みます。Installation Complete と出れば完了です。
これでスタートメニューに「ArtNetMonitorM5」が登録されます。以降はここから起動してください。
インストール先は C:\tool_cs\ArtNetMonitorM5\ です。
初回起動時に Windows のファイアウォール確認が出たら「アクセスを許可する」を選んでください。 ここで「キャンセル」を押すと、信号は届いているのに 0 pps のまま何も映らない状態になります(→ 8 章)。

4. 画面の見方

4-1. 上部ヘッダー

U:08 P:1/2 Ch:001-496 0 pps [分割 OFF] [混色 ON] [単色] [-] 16 [+] ■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■ ← ユニバーススライダー → ← ページスライダー →
表示意味
U:08いま表示しているユニバース番号(シアン)
P:1/2いまのページ / 全ページ数
Ch:001-496いま画面に出ているチャンネルの範囲
N pps1 秒あたりに受け取ったパケット数。ここが 0 のままなら受信できていません
[分割 OFF/ON]画面を上下 2 段に分け、現在ページと次ページを同時に表示します(クリックで切替)
[混色 OFF/ON]下部に「各灯の混色イメージ帯」を出します(クリックで切替)
[単色]表示モードの切替ボタン。押すたびに 単色 → RGB → RGBW → WW・CW と巡回します
[-] 16 [+]1 行あたりの列数(4 / 5 / 8 / 10 / 16 / 20 / 32)

※ 窓の幅が狭いときは、右側のボタン列とぶつからないよう操作ヒントの文字が省かれます。pps は必ず表示されます。

4-2. 上部スライダー(2 段目)

4-3. チャンネルのマス目

4-4. 下部 512ch ミニバーグラフ

512 チャンネル全部を細い棒グラフで一度に表示します。黄緑=いま表示中のページ、シアン=他のページで、薄い水色の帯が「いま画面に出ている範囲」を示します。ページをめくらなくても、512ch のどこに信号があるかを俯瞰できます。

4-5. 表示モード(単色 / RGB / RGBW / WW・CW)

1 台の灯体が何チャンネルを使うかに合わせて、チャンネルを役割で色分けできます。マスの並びは変わりません(1ch=1 マスのまま)。バーとチャンネル番号の色だけが役割色になります。

モード1 灯あたり色分け
単色(既定)1ch従来の黄緑バー
RGB3ch1 本目=赤 / 2 本目=緑 / 3 本目=青
RGBW4ch赤 / 緑 / 青 / 白
WW・CW2ch暖色(橙) / 寒色(青白)

値が 0 でバーが出ていなくても、チャンネル番号の色でどれが R / G / B / W かが分かります。

4-6. 混色イメージ帯

[混色 ON] にすると、512 バーのすぐ下に「各灯を混色したらどんな色になるか」の帯が出ます(加法混色。RGB で R・G・B を全部 255 にすると白になります)。帯の左右位置は 512 バーと対応しています(左=ch001、右=ch512)。上辺の水色ラインが、いま画面に出ているページ範囲です。

1 台につき 1ch しか上がっていない状態では、混色結果がたまたま純色(赤・緑・青)に見えます。複数チャンネルが同時に上がると中間色や白に混ざります。

4-7. 分割表示

[分割 ON] にすると、マス目の領域が上下 2 段に分かれ、上=現在ページ/下=次ページを同時に表示します。各段の左上にチャンネル範囲のタグが出ます。ページをめくらずに倍のチャンネル数を見たいときに使ってください(1 段あたりのマスは小さくなります)。

5. 使い方

1起動:スタートメニューの「ArtNetMonitorM5」を開きます。
2ユニバースを選ぶ:上部の Universe スライダーで、光っているマスをクリック(またはキーボードの ↑ ↓)。
3ページをめくる:← →(または PageUp / PageDown、マウスホイール、Page スライダーのクリック)。Home で先頭ページへ戻ります。
4見やすさを調整:右上の [-] [+] で列数を変更します。多くのチャンネルを一度に見たいときは増やし、数字を大きく見たいときは減らします。
5もう 1 窓開く:スタートメニューからもう一度起動するだけです。#2、#3… と番号がつき、それぞれ別のユニバースを表示できます(最大 16 窓)。
6閉じる:✕ で閉じます。窓の位置・サイズ・ユニバース・ページ・列数・表示モードは窓ごとに保存され、次回同じ状態で開きます。

5-1. キーボード操作

キー動作
← / PageUp前のページ
→ / PageDown次のページ
↑ / ↓ユニバース +1 / −1
Home先頭ページへ
+ / -(テンキー可)列数を増やす / 減らす

5-2. マウス操作

場所結果
Universe スライダークリックでそのユニバースへ
Page スライダークリックでそのページへ
画面のどこでもホイールページ送り
[分割] / [混色] / モードボタンクリックで切替
[-] [+]列数の増減

6. 複数の窓を開いたときのしくみ

Windows の仕組み上、Art-Net のようなユニキャスト UDP は先に受け取ったアプリ 1 つしか受信できません。本ソフトは共有メモリを使い、どの窓が受信しても全部の窓に同じデータが行き渡るようにしています。窓ごとに違うユニバースを選んでも、それぞれ正しく表示されます。

[送信機] → [#1 が受信] → 共有メモリ → #1 / #2 / #3 … すべての窓が同じデータを見る

7. 保存される設定

窓ごとに config_1.json、config_2.json … としてインストール先フォルダ(C:\tool_cs\ArtNetMonitorM5\)に保存されます。保存されるのは、ウィンドウ位置・サイズ/ユニバース/ページ/列数/表示モード/混色帯の ON・OFF/分割表示の ON・OFF です。窓を閉じるとその番号は空きになり、次の起動で再利用されます。

8. 困ったときは

Q. 0 pps のまま、何も表示されません
次の順で確認してください。現場で最も多いのは 1 と 2 です。
  1. Windows ファイアウォール:初回起動時の確認で「キャンセル」を押していると受信できません。管理者権限の PowerShell で次を 1 回実行しておくと、以後どのネットワーク(Public / Private)でも Art-Net を受け取れます。
    New-NetFirewallRule -DisplayName "Art-Net UDP 6454" `
        -Direction Inbound -Protocol UDP -LocalPort 6454 `
        -Action Allow -Profile Any
    ※「識別されていないネットワーク」に繋ぐと Windows は自動的に Public 扱いにするため、Private だけ許可していると突然映らなくなります。上の 1 行はその両方をまとめて許可します(2026 年 5 月に実際に起きた事象への対策です)。
  2. ユニバース番号:上部スライダーで光っているマスと、いま選んでいるユニバースが違っていませんか。光っているマスをクリックしてください。
  3. 送信側が本当に出しているか:卓や送信機の出力が ON になっているか確認します。
  4. 同じネットワークにいるか:送信機と同じ LAN・同じサブネット(例:どちらも 192.168.0.x)に繋がっているか確認します。
  5. Wi-Fi 経由の場合:アクセスポイントのブロードキャスト抑制や 2.4GHz / 5GHz の自動切替でパケットが落ちることがあります。可能なら有線をお使いください。
Q. 複数の窓を開いたのに、1 つの窓にしかデータが出ません
古いバージョンの症状です。本バージョンは共有メモリで全窓に配信します。それでも出ない場合は、いったん全部の窓を閉じてから開き直してください。
Q. 文字が小さすぎて読めません
ウィンドウを大きくするか、[-] で列数を減らしてください。マスの大きさに応じて文字サイズは自動調整されます。
Q. + / - キーが効きません
いったん窓をクリックしてから押してください(フォーカスが必要です)。[-] [+] ボタンを直接クリックするのが確実です。
Q. どのネットワークカードで受けるか指定できますか
本ソフトは全 NIC(0.0.0.0)で受信するため、選択の必要はありません。
Q. 受信状況をコマンドで確かめたい
netstat -ano | findstr 6454   ← UDP 6454 が使われているか
ipconfig                      ← 自分の IP アドレス
ping 192.168.0.xxx            ← 送信機まで届くか

9. アンインストール

配布フォルダの uninstall.bat をダブルクリックすると、C:\tool_cs\ArtNetMonitorM5\ とスタートメニューのショートカットが削除されます。手で消す場合の場所は次のとおりです。

プログラムC:\tool_cs\ArtNetMonitorM5\
ショートカット%APPDATA%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\ArtNetMonitorM5.lnk

10. 技術メモ(詳しい方向け)

プロトコルArt-Net(UDP 6454) / ArtDmx OpCode 0x5000
受信バインド0.0.0.0:6454(ReuseAddress=true。全 NIC で受信)
窓どうしのデータ共有Memory-Mapped File Local\ArtNetMonitorM5_DMX_v1(名前付き Mutex で同期)
多重起動instance_N.lock による番号の取得・返却(最大 16)
画面更新33ms(約 30fps)
設定ファイル実行フォルダの config_N.json
ビルド日時タイトルバーに表示(例:ArtNet Monitor M5 #1 (26 08/22 12:30))
ArtNet Monitor M5 取扱説明書 ―― 2026 年 8 月 22 日版
画面例・手順は Windows 11(64bit)で確認しています。ご不明な点は配布元までお問い合わせください。

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