ArtNetFaderTest スタッフ用ガイド — 使い方と AI 利用

照明卓のフェーダーの代わりに Art-Net を送り出す試験ツール / 版 2026-10-17(ビルド 26 10/17 13:39・Windows のダーク表示に対応)/ スタッフ限定・社外に出さないこと

このガイドで分かること
  1. 動画で見る
  2. 何のツールか・安全のための決まり
  3. 起動と画面の見方
  4. 値を入れて送る(送信開始 → 受け手に届く)
  5. 自動 UP/DOWN(フェーダーを自動で往復させる)
  6. Blackout と送信の停止
  7. USB-DMX へ出す・窓を増やす
  8. 困ったとき
  9. AI から使う(HTTP API と状態ファイル)

0. 動画で見る

ArtNetFaderTest 使い方ガイド公開準備中

使い方ガイド(5 分 42 秒・音声つき・字幕あり)

  1. 何のためのツールか・画面の見方
  2. 値を入れる → 送信開始 → 受信モニター(ArtNetMonitorM5)に届く
  3. 自動 UP/DOWN・Blackout・送信停止
  4. USB-DMX と窓の追加・AI から使う

動画は同じパソコンの中(送り先 127.0.0.1・Universe 12)だけで送っています。操作はすべて HTTP の窓口から行い、マウスは使っていません。音声: VOICEVOX:No.7

資料: このページの PDF 版 / 編集用 Word 版

1. 何のツールか

Art-Net は、照明の制御信号 DMX を LAN に乗せて送る規格です。ふつうは照明卓が送りますが、卓が無い・卓を出すほどでもない確認のときに、このツールが卓の代わりに Art-Net を送ります。受け手(照明機器、LjStudio の受信、各種モニター)が正しく受け取れているかを試すためのものです。

安全のための決まり(必ず読む)

起動しただけでは何も送りません。[開始] 送信開始(または HTTP の /start)を押すまで、1 パケットも出ません。窓を閉じても「送信中だったか」は覚えないので、次に開いたときは必ず停止中から始まります。

2. 起動と画面の見方

スタートメニューの「ArtNetFaderTest」を開きます。下の図は、左が ArtNetFaderTest、右が受信を表示する ArtNetMonitorM5(受信 IP 127.0.0.1・Universe 12)です。図の黄色い枠は、説明のために付けた印で、アプリの画面にはありません。

送信中の全体画面
図 1 送信中の画面。上の帯が緑の「送信中 -> 127.0.0.1:6454 Universe=12 30fps Sent=…」。右の M5 に ch1〜8 の値(255・200・150・100・80・60・40・20)が届いている
上段の送り先の設定
図 2 上の帯と送り先の設定(黄色の枠)。停止中は帯が灰色で「停止中 -- 1パケットも出していません(次に開始する宛先: …)」
部品役目
いちばん上の帯いま送っているか。緑=送信中(宛先・Universe・fps・送った数 Sent)/ 灰色=停止中(次に開始したときの宛先)。USB-DMX を使うときは末尾に USB-DMX: COM5 接続中 Sent=… のように出る
宛先送り先の IP。手で打つか、▼ で過去に使った IP(最近の 10 件)から選ぶ。この PC 自身の IP には「★自分」の印が付く
Universe送るユニバース番号(0〜32767)。受け手の設定と合わせる
fps1 秒あたりの送信回数(1〜44。既定 30)
Broadcast許可255 で終わる宛先を送るときだけ入れる
Port送り先の UDP ポート(既定 6454)。同じ PC に受け手が 2 つ以上あると、127.0.0.1 宛ては先に待っている 1 つにしか届かない。そのときは受け手ごとにポートを分ける
[開始] 送信開始押すたびに開始/停止。送信中は「[停止] 送信停止」になる。宛先・Universe・fps は送信中でも変えられる
同時表示本数画面に並べるフェーダーの本数(1〜512。窓の幅に入る分まで)
全部0 / 全部255いま表示しているフェーダーの範囲だけを 0 / 255 にする。範囲はボタンの文字に出る(例 全部255 (ch1-22))
[BO] Blackout512ch 全部を 0 にし、自動 UP/DOWN を全部止める(5 章)
フェーダーの列上に値、下に ch 番号。マウスで上下させる。下の横スクロールバーで表示する ch の範囲をずらす。表示していない ch の値も消えずに残る
自動 UP/DOWN の段4 章
いちばん下の行HTTP の窓口と AI 状態ファイルの場所(8 章)

3. 値を入れて送る

  1. 宛先・Universe・Port を受け手に合わせます(同じ PC の中で試すなら宛先は 127.0.0.1 のまま)。
  2. フェーダーで値を入れます。送信を始める前でも入れておけます。
  3. [開始] 送信開始を押すと、上の帯が緑になり、送り始めます。
  4. 送信中にフェーダーを動かすと、すぐ受け手に届きます。
  5. 終わったら [停止] 送信停止。値は消えません。次に開始すると、その値から送ります。
送信を止めた後の画面
図 3 送信を止めた後の画面。帯は灰色(1 パケットも出していない)に戻るが、ch1〜8 のフェーダーの値は残っている。右の M5 は最後に受けた値を表示したまま
M5 の受信表示
図 4 送信開始後の受け手(ArtNetMonitorM5)。「待受 127.0.0.1:6454」「U:12」「30 pps」で、ch1〜8 に送った値が届いている

1 秒に fps の回数だけ、毎回 512ch 分をまとめて送ります(値が変わらなくても送り続けます)。

4. 自動 UP/DOWN

指定した ch を、下限〜上限の間で自動で往復させます。同じ組に入れた ch はそろって同じ動きをします(RGBW の 4ch を 1 本のフェーダーのように動かす、など)。

欄入れるもの
対象ch1,2,3,4(カンマ区切り)・1-8(範囲)・1-8,12,20-24(混ぜてもよい)。表示していない ch も指定できる
min / max往復の下限・上限(0〜255)
秒/往復上げて下げる 1 往復の秒数(0.5〜60)。小さいほど速い
[開始] 開始 / [停止] 全停止組を 1 つ足す / 全部止める
一覧表示下の「稼働中の自動UP/DOWN」一覧を出す/隠す
選択を停止一覧で選んだ組だけ止める
自動 UP/DOWN 中の画面
図 5 ch1〜8 を 0〜255・4 秒で往復させているところ。右の M5 でも同じ値が上下している
稼働中の自動UP/DOWN の一覧
図 6 組を 2 つ走らせたときの一覧(id1: ch1〜8 0→255 4.0 秒、id2: ch9〜12 50→200 2.0 秒。「現在=」がいまの値)

止めると、止めたときの値がそのまま残ります。動いている ch をフェーダーで触っても、次の送信で自動 UP/DOWN の値に戻ります(止めてから触る)。

5. Blackout と送信の停止

[BO] Blackout は、512ch 全部を 0 にし、自動 UP/DOWN を全部止めます。送信の入り切りは変えません。送信中なら「全部 0」を送り続けます(受け手は 0 になる)。

Blackout 後の画面
図 7 送信中に Blackout。帯は緑のまま、フェーダーも受け手も全部 0

送信そのものを止めるのは [停止] 送信停止(HTTP では /stop)です。止めると帯が灰色に戻ります。

6. USB-DMX へ出す・窓を増やす

USB-DMX

USB-DMX の行
図 8 USB-DMX の行(黄色の枠)。この図では「USB-DMXへも出力」は入れていない
USB-DMX の先に本物の照明がつながっているときは、値を確かめてから [開始] を押してください。

窓を増やす

7. 困ったとき

症状見るところ・直しかた
[開始] を押したのに受け手が反応しない帯が緑か。宛先 IP・Port・Universe が受け手と合っているか(帯に出ている)。宛先が 127.0.0.1 のままだと他の PC には届かない。同じ PC に受け手が 2 つ以上あると先の 1 つにしか届かない → Port を分ける。他の PC へ送るときは同じ LAN・同じサブネットか
宛先に 255 で終わる住所を入れるとエラー「Broadcast許可」に印を入れる(現場では本当に必要なときだけ)
「全部255」で確認が出た宛先が 127.x 以外のときの安全確認。問題なければ「はい」
フェーダーを触っても値が戻るその ch に自動 UP/DOWN が動いている。一覧で止める
USB-DMX が「開けません」COM ポート番号を確認(「更新」)。他の窓やアプリが同じポートを開いていないか
次に開いたら停止中になっていた正しい動き(送信中かどうかは覚えない決まり)。値・宛先は覚えているので [開始] を押せばよい

8. AI から使う

ArtNetFaderTest は、AI(Claude Code など)が読み取って操作できます。画面でできることは、全部 HTTP でもできます。動画の操作もすべてこの方法で行っています。

状態を読む(ファイル)

1 秒ごとに書き出します。1 枚目の窓は e:\tmp\ai_fadertest\、2 枚目からは e:\tmp\ai_fadertest_2\、_3 … です。

窓の下端の HTTP と AI 状態の表示
図 9 窓のいちばん下(黄色の枠)に、HTTP の窓口と状態ファイルの場所が出ている
ファイル内容
latest.txt人と AI が読む要約。送信中か・宛先・Universe・fps・Port・USB-DMX の状態・ch1-16 の値・自動 UP/DOWN・送った数
status.json同じ内容の構造化データ(instance に窓の番号)
README_AI.txtAI 向けの説明

操作する(HTTP API)

1 枚目の窓は http://127.0.0.1:55557/、2 枚目は 55558、3 枚目は 55559 … と 1 つずつずれます。この PC の中からだけ使えます。

パス内容
GET /status送信中か・宛先・Universe・fps・USB-DMX・ch1-16・自動 UP/DOWN の一覧
POST /start /stop送信の開始 / 停止
POST /dest?ip=&port=&universe=&fps=&allowBroadcast=0|1宛先・Port・Universe・fps(指定した項目だけ変わる)。255 で終わる宛先は allowBroadcast=1 が無いと 400
POST /usbdmx?port=COM5&enabled=0|1USB-DMX のポートと使う/使わない
POST /set?ch=1,2,3,4&val=255,180,120,60複数 ch をまとめて。ch=1-8&val=200 のような範囲も可(val が 1 個なら全部同じ値)
POST /set_all?val=0512ch 全部を同じ値に(画面の「全部0/255」と違い、表示範囲に関係なく全部)
POST /blackout全 ch 0 + 自動 UP/DOWN 全停止(送信の入り切りは変えない)
POST /automove/start?ch=1-8&min=0&max=255&period=4自動 UP/DOWN を 1 組足す(period は 1 往復の秒数)。戻り値に id
POST /automove/stop(?id= または ?ch=)指定した組だけ / 指定なしなら全部止める
GET /automove/list動いている組の一覧(いまの値つき)
curl -X POST -d "" "http://127.0.0.1:55557/dest?ip=127.0.0.1&universe=12&fps=30"
curl -X POST -d "" "http://127.0.0.1:55557/set?ch=1,2,3,4&val=255,180,120,60"
curl -X POST -d "" "http://127.0.0.1:55557/start"
curl -X POST -d "" "http://127.0.0.1:55557/automove/start?ch=1-8&min=0&max=255&period=4"
curl "http://127.0.0.1:55557/status"
curl -X POST -d "" "http://127.0.0.1:55557/blackout"
curl -X POST -d "" "http://127.0.0.1:55557/stop"
POST には -d "" を付けてください。Windows の curl で本文なしの POST を送ると「411 Length Required」で断られます。

AI への頼み方の例

AI に任せるときも、宛先が実機(127.0.0.1 以外)・USB-DMX を使うときは、人が宛先と値を確かめてから送らせてください。止まっているときや再ビルドは、開発担当が tools/restart_app.ps1 -AppName ArtNetFaderTest で強制停止 → ビルド → 起動できます。

ArtNetFaderTest 2026-10-17 / スタッフ限定。図と動画の画面は、127.0.0.1 の中だけで試験した画面です(USB-DMX へは出していません)。以前の取扱説明書(取扱説明書_ArtNetFaderTest.html)も残してあります。