照明卓の操作はキーボードやマウスだけでなく、物理フェーダの手触りで微調整したい場面があります。特にRGBW器具の色作りや、本番中の全体調光は、数値入力よりフェーダを指で動かす方が速く正確です。市販のDMXフェーダ卓とArt-Netノードを組み合わせれば、後継アプリの外から手元のフェーダで直接操作できるようになります。
この操作方法は思いつきではなく、元祖LightJockeyが実際に持っている機能です。DMX入力の各チャンネルに「マスター」「グループ1〜8」といった機能を割り当てる設定と、その入力値を出力にどう適用するか(そのまま使う/現在値との大きい方を採用する/反転する、など)を決める設定が実装されており、コードと実データの両方で機能していることを確認済みです。後継アプリは、この実績のある機能を移植する形になります。
| RGBWカラー フェーダ | 「DMX入力のchを器具の出力chへ直結する」設定で実現。そのまま使う/現在値との大きい方を採用/入力が0でなければ使う、の3モードと、反転・上下限の指定を持つ。 |
|---|---|
| その他器具の マスター | DMX入力のchに機能を割り当てる設定で実現。グランドマスター1系統とグループ別マスター8系統を持つ。 |
元祖LJが持つ機能は全149種類。今回必要な9件(グランドマスター+グループ1〜8)は、コードとして確定できている14件に含まれていました。
何がすでにあって、何がまだ無いかを確定させました。
| Art-Net 送信 | 実装済み 後継アプリからフェーダ卓・モニター類へ、すでにデータを送り出せています |
|---|---|
| Art-Net 受信 | 実装済み ただし現状は出力モニター表示専用。受信した値を再生に反映する経路は無い |
| 設定ファイルの読み込み | 実装済み 入力チャンネルの機能割り当て・出力への適用ルールとも、元祖LJの設定ファイルをそのまま読み込める |
| 受信値を出力へ適用する層 | 未実装 ここが今回の新規開発の中心 |
| マスター調光の段 | 未実装 現状、後継アプリの再生には「全体」「グループ」という概念自体が無い |
設定ファイルは読み込むだけで書き換えません。「元データが100%同じ状態で再生される」という最優先方針と合致する形です。
すでにある受信の仕組みを、モニター専用から使える状態に配線するだけ。既存部品の組み替えなので2時間以内で通る見込みです。
設定ファイルが定義するルール(そのまま使う・現在値との大きい方・0でなければ使う・反転・上下限)を、受信値に対して実際に計算する層を作ります。ここが通ればRGBWのカラーフェーダが動きます。見込みは4〜6時間。
再生の仕組みに「全体」「グループ別」という概念そのものが無いため、新しい層として作ります。ここが通ればマスターフェーダが効くようになります。新しい層+テストを含めて12〜16時間の見込み。
①で受信を有効化 → ②でルールを適用 → ③でマスターを重ねる、の順で進めます。逆順にすると②③の動作確認ができません。
ノードの4ポートを3出力+1入力に割り、フェーダ卓からのDMXをArt-Netに載せてPCへ返します。PCはそれを受けて照明信号を作り、同じノードへ送り返す。信号はノードとPCの間を一周します。
| Port A | DMX Out / Universe 1 — 灯具系統1(ムービング等) |
|---|---|
| Port B | DMX Out / Universe 2 — 灯具系統2(LEDパネル・調光等) |
| Port C | DMX Out / Universe 3 — 灯具系統3(カラーライト等) |
| Port D | DMX In / Universe 4 — フェーダ卓のDMXをArt-NetでPCへ返す |
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